乾燥による湿疹

皮膚の一番外側にある角層にはバリア機能があり、いろいろな刺激の元となるアレルゲン(抗原)が皮膚の中に入らないようにして外からの刺激を守る機能と、水分が体の外に逃げないようにする機能があります。

このバリア機能が崩れ、角層にすき間ができてしまうと、外からの刺激を受けやすくなり、水分が蒸発しやすくなり乾燥しやすくなります。さらに、痒みを感じる知覚神経が皮膚の上まで伸びてきて、痒みを感じやすくなります。

掻くと増悪して湿疹になります。

治療:保湿が大切です。薄い膜を作り水分の蒸発を抑えるワセリン系のものや、角層の水分を保持するヘパリン含有類似物質などを使用します。しっとりして、軽く皮膚がてかる程度を目安にのばして塗ります。

1日2回、特に夜は、入浴後5分以内に外用することが大切です。

痒みや皮膚炎が強い場合には、ステロイドの外用やかゆみ止めの内服を一緒に行います。